ー仮想の島ー grandmother island

 

-grandmother-それはより親密に過去を想像することをうながす

「grandmother island」は、海路をつうじてつながる個人の歴史/物語を、それぞれの人が、それぞれの記憶にもとづいて想像するための仮想の島である。

「国民はイメージとして心の中に想像されたものである。」と述べたのはナショナリズム研究の第一人者であるベネディクト・アンダーソンである。「一つの歴史」を共有することは、そのイメージを強固なものにし、同じ国民/共同体としての連帯感を高めさせる。一方、一つの物語を共有する共同体の語りは歴史のある側面を強調することにつながる。無意識のうちに私の歴史は私たちの国の歴史として国と共にあり、個人の歴史と隔てて語られることも多い。

では、この枠組みをとりはずしたとき、人はどのように歴史を語り、想像することができるのだろうか。「grand-mother island」プロジェクトは、ワークショップ、インスタレーション作品をとおして、個人の歴史を一時的にgrandmother islandという仮想の場におくことで、国という場/枠組みをとりはらい、個人の歴史/物語を「私たち」のものとして共有し記憶するための場をつくるプロジェクトである。